男性ホルモンの新事実

男性ホルモン(テストステロン)は
髪やひげの生え方、
筋肉の付き方
気分を変化させるなど
その影響は多岐に渡ります。
 
例えば、男性ホルモンの構造に近い
アナボリック・ステロイドは
筋肉増強剤として知られています。
(最近は使い過ぎることによる健康被害が
問題になっていますが)
これは、男性ホルモンの持つ筋肉製造を
促進させる働きを活用して作られています。
 
また、男性ホルモンと攻撃性の関係も
よく語られるところです。
男性が攻撃的で競争が好きなのは
男性ホルモンが多いからだという説です。
 
ところが、最近の研究で
男性ホルモンは、むしろ社会性と
深い関係があることがわかってきました。
 
NHK BSドキュメンタリー
「テストステロンの真実」で放映されていた
2つの興味深いテストがあります。
 
【テスト①】
・二人のプレイヤーがいます。(AとB)
・一方にまとまったお金を渡します。
・そして相手にお金を分けるよう指示します。
・この時、金額は自由でいいと指示します。
・お金を分けてもらった人は満足ならお礼を
不服なら罰を与えるよう指示します。
≪結果≫
男性ホルモンを投与された人は
罰を与える時は、より厳しい罰を
お礼を与える時は、気前の良いお礼を
与えたのです。
 
【テスト②】
・二人のプレイヤーがいます。(AとB)
・Aに「自分の資金をBに託すよう指示」
・託されたBに「利益をAと配分するよう指示」
・この時、Bは独り占めできる立場にいます。
≪結果≫
Aの立場の人の比較
男性ホルモンを投与された人は
相手に託す時、疑り深くなります。
Bの立場の人の比較
男性ホルモンを投与された人は
お金を多く分け合い
自分に向けられた信頼に応えようとします。
 
二つのテストで共通していたのは
より上位の立場に立つために
力づくで相手と闘うのではなく
信頼を得るためにはどう振舞うべきかといった
複雑な社会行動を思考しているところです。
 
猛獣と比べて、鋭い牙や
強い筋肉を失った人間が生き延びるためには
結束力のある組織を作っておくことです。
 
結束力のある集団には
常に秩序だった組織行動が必要です。
一人でも自分勝手な行動をする人がいると
全員が危険にさらされてしまうからです。
 
そのためには「信頼」が欠かせません。
絶対に裏切ることはないだろうと
「信頼」を寄せることで
「信頼」に応えたいと思う関係を築くのです。
 
自分さえよければいいと考える人を
信頼しようとは思いませんからね。
 
信頼を寄せて
信頼を返す
 
この協力関係が、社会的な行動を促すのです。
つまり、男性ホルモンは
強い信頼関係を築き
力を合わせて命を守り合う
強い協力関係を築くための
ホルモンだったのです。
 
夫婦関係も
「しあわせな家族をつくる」という目的を持つ
組織だと捉えるならば、強い信頼関係は必須。
 
それには、互いに相手に要求する前に
自らを相手に差し出すことが
大切なのかもしれませんね。