ここちよい関係

これまでも
書いてきましたが
 
人というものは
いろいろな『顔』を併せ持っている
ものですよね
 
美しい一面
醜い一面
 
やさしい一面
意地汚い一面
 
誠実な一面
嘘つきの一面
 
・・・・・
 
この混沌とした
何重人格もあるかのような
自分の一面を
統合しているのが
『自我』です
 
どういうふうなのを
<自分>として
受け止めているか
 
あるいは
<自分>を
どういうものだと
思い込んでいるか
 
これによって
良くも悪くも
<自分>が成立しているのです
 
ですから
<自分>とは
いくつもある一面の中から
特に『自我』が選んで他者に
「自分はこんなだ」
と見せている
ペルソナ(仮面)
というふうにも
言えますよね
 
そう
人格は『思い込み』なのです
 
幼少期から
自分とはそういう存在だと
誰かから
思い込まされている
幻影です
 
しかし
人間 『顔』がなくては
他者と関われません
 
他者に対する<自分>を
示せないと
そもそも互いに引き合う
関係性がつくれませんよね
 
人は
他者との関わりの中で
自分の『顔』を創り
 
この『顔』が自分だと
信じ込み
その『顔』を使って
他者との関係性をつくり
 
「安心したい」
「しあわせになりたい」
「希望を持ちたい」
 
と生きる喜びを燃やし
探していくのでしょう
 
ところが
この時
 
自分のつくった『顔』に
ザラザラした感触で
関わってくる他者がいたりします
 
ザラザラしていたり
ゾッっとしたり
イライラしたり…
 
なにしろ
自分の『顔』のままで
いられないくらい
マイナス感情を刺激する
他者が現れるのです
 
俗にいう
<馬が合わない>
<生理的に合わない>
などという現象です
 
なぜかはわからないのだけれど
無性に
自分のマイナスの一面を
刺激してくる他者
 
いつもは
もっといい奴のはずの自分が
イヤ~な感じに変容させられてしまう他者
 
皆さん
そんな経験ありませんか?
 
そもそも
人はいろいろな『顔』を
持っています
 
何重人格というのは
実は当たり前です
 
だから
相手のどのような一面を
引き出し
触り
褒め
慈しむか
によって
その人の
『顔』は変わるのです
 
すべての一面が
ダメなどという人は決していません
 
「自分はダメだ」
と思い込んだ『顔』を
着けている人の
 
別の一面を引き出し
『顔』を着け替えてあげることは
できるのです
 
それが
「ここちよい関係」
というものでしょう
 
夫婦は是非
 「ここちよい関係」
であってほしいと思います