2018年全社員集会

先週の日曜日 恒例の全社員集会をおこないました
朝9:00から夕方5:30分まで
お昼休みを除き みっちり7時間30分
 
前半は知識研修
後半はグループセッションで
大いに熟考し 大いに企画発想した一日でした
 
アジェンダをご紹介しますと
 
1.2018年度日本の景気動向
   *シンクタンクの景気予測
   *2018年/2019年世界のイベント
2.第23期の事業計画
   *2022年までの中期ビジョン
   *第23期ビジョン
   *今期中に完了させる業務一覧30 
3.時代を理解する テーマ:「格差と富の偏在」
   *経済の進化を理解する
   *各種データで理解する
   *「効率化」を洞察する
4.私たちの使命はなにか テーマ:「個々人の教育観と仕事観を創る」
   *グループセッション
      Q1:一人ひとりの国民は これからの時代 どのような生き方をすべきか?
      Q2:教育業の私たちは どのようなことを考えておくべきか?
      Q3:ナーチャーウィズは、『教育業の企画屋』を自称しているが
         どのような職場環境・職場ルールをつくり 日々実践していけば良いか?
      Q4:現在の課題を各課で1つ取り上げ 解決までの方策を 
         ワークシートに沿って作り上げなさい 但し全員の合意のもとで完成させること
   *課題解決施策と行動スケジュール発表
 
といった内容です
 
特に 3.時代を理解する では
人間がその生き延び戦略として
どのような能力を身に付けてきたか
 
そして その能力が
どのような時代を創り上げてきたか
 
その人間は
未来に向けて どのような生存選択を
おこなっていくのだろうか
 
ということについて
相当みっちり話しました
 
項目は以下のような内容です
 
1】 人間の生き延び戦略 『集団と平等、記憶と関係力』
2】 数を増やす 『貯蓄と代理』
3】 欲求を満たす(不可能が可能へ) 『価値交換 等価交換と交換促進』
4】 富の偏在と格差 『階層・階級の出現』
5】 膨張 『産業革命~機械の発明と第二の代理』
6】 目的の逆転 『システム化と人間存在の労働力化』
7】  “人間のための効率化”は、“労働力としての人間存在”に効率化を求め始めた
8】 現代という時代のデータ集
   ・世界のGDP 2016年度
     超大国アメリカのGDPは18,624,450百万USドル 中国は11,232,108百万USドル
     アメリカのGDPは
     世界第3位日本の3.8倍 5位イギリスの7倍 30位ノルウェーの50倍
   ・この10年AGFA(Apple, Google, Facebook, Amazon)の四強が
     イノベーションを起こし世界を支配してきたが 世界が生み出すお金の量は増えていない
   ・世界のGDPは10年前に比べて1.46倍にしか増えていない
   ・しかして 世界のトップ8名の総資産額は42.7兆円
     これは世界人口の半分36億人の人々の総資産額とほぼ同額となる
   ・富の偏在 極端な格差の時代と言わざるを得ない
   ・持てる者はさらに膨張し 持たざる者はさらに貧窮し 将来に不安を抱え 
    互いに憎しみ合い 排除し合い 極端に少なく分配された富をだれが勝ち取るか
    戦いに明け暮れている
   ・それが世界的な保護主義やポピュラリズムを産み出しているのではないか
 
・日本政府の債務残高 平成29年1,307兆円の債務:国民一人当たり1,000万円
   ・日本の企業数388万社 その内 個人事業主が占める割合51.3%
    中小企業庁発表の付加価値額 個人事業主が創出する付加価値額 全体のわずか4.2%
   ・日本人の所得 平均所得金額545.8万円 これを下回る世帯数61.4%
   ・個人金融資産 過去最高の1,832兆円 そのうちの約60%は60歳以上が保有
   ・日本の相対的貧困率は15.6% そのうち一人親世帯では50.8%が貧困
   ・ニート・ひきこもり15歳~39歳までの若年無業者数は約77万人 平成28年度は増加した
   ・生涯未婚率 男性23.4% 女性14.1% 日本は今後単独世帯が急速に増加する
   ・平成28年 こども(14歳以下)の数は 国民全体数の12.6% 子育て世帯のマイノリティー化
    
このような説明をした上で
 
現代は格差・競争も時代といわれるが
相当偏っていないか?
つまり不公平・不平等が自己責任という名のもとに
まかり通っていないか?
わたしたちは
ほんとうに自由な競争 平等な競争が出来ているのか?
 
AGFA(Apple, Google, Facebook, Amazon)は
ネット時代のインフラを創り上げたが
彼らは競争をしているのか?
我々だけがインフラを使わされ
競争させられているのではないか?
 
目には見えにくい これらの「偏り」に
今 世界の人々は気づきはじめ
うごめきはじめているのではないか?
 
ネットを使って人間はほんとうに繋がれたのか?
時間と空間を超えて
ほんとうに密接に繋がり合えているのか?
実は 繋がり方 関わり方が
相当下手になってしまっているのではないか?
それが
つながりにくい社会 結婚しにくい社会
産みにくい社会 育てにくい社会を生み
 
だから
人口が減少し 経済が逼迫し
日本からお金がなくなり
皆 自分の生き延びに必死になり
他人のことを大切にしなくなる…
 
そんな社会に
わたしたちは立ち向かおうとしているのではないか…
 
果たして日本人の選択は?
 
勝ち組 負け組
学歴は自己責任?
もうそろそろ
その他の才能は評価してもらえないのか?
競争 排除 格差は 仕方のないこと?
 
そうではなくて
公平公正な政府を作り
公平公正に富を分配させて
互いに「足るを知る」で
共有し共感しながら生きていけないものだろうか?
それは絵空事で 理想の極みなのだろうか?
 
どうすれば そんな世の中を
人々に提供できるのか?
 
そこで期待されるのが 教育 だ
 
今を生きる大人への提言と
次世代を創っていく子どもたちへのいざないをもって
静かに粛々と 目指す世の中へと導く
その役割を担っているのがわたしたちだ
 
そんな話をしました
 
そして こんな話もしました
 
教育とはなにか?
教育のゴールは『自走』である
その人が
自分の足で立ち
自分の意思で決定し
自分の力で選択できる人生を支援する
それが教育を使命とする人間が忘れてはならないこと
 
その人を
上から引っ張り上げたり
自分で立てなくしたり
自分で決められなくしたり
マニピュレート(操作)したり
既成概念で雁字搦めにしては
決してならない
 
相手の尊厳を常に大切にし
自由意志を尊重すること
そして深く他者と関わり
互いに「正しさ」について
真剣に議論を交わすこと
 
社会全体で
そのような考え方と活動ができるようにするために
わたしたちは
何を考え 何を実行し 何を成果として生み出せば良いか
これを必死で考えてくれ
 
そんな話をしたんです
そしてグループセッションに熱中してもらいました
 
2018年
今年もナーチャーウィズは
熱く 激しく 真剣に
教育について考えていきたいと思います
 
そして
相手を
許容するということ 受容するということ
共感するということ 感じ合うということ
共生するということ
 
そんなふうに
感情を豊かに揺さぶり合わせながら
人が生きていくためのフレームワークを
創り上げ 提供していきたいと思っています